もちろん、いい話です。

話題になったのは、かれこれ17年も前の話。若い人は、その存在もしらないかもしれない。貧しい母子家庭が大みそかの夜に1杯のかけそば注文し、3人で分けて年越しする。その後、成長し社会人になった子供が家族3人で三杯のかけそばを注文する。という感動の実話として話題になった。

人々の感動がクチコミとなって広がり映画化されるほどのブームとなる。しかし、その後、実話ではなく、フィクションであったことや作者が詐欺師であることが明るみになり、そのブームは、違う形でさらに世間を賑わす結果となった。

桃太郎が、桃から産まれた昔話は、本当か?

もちろん、嘘?ではなく、フィクションである。しかし、古くから教訓として言い伝えられるいい話だ。ピノキオの鼻も伸びない。そもそも木の人形は、動かない。しかし、この話も世界中の子供たちに読み聞かされる物語。

いい商品でも売れないことがあります。それは、商品そのものに問題があることではなく、他の理由でそうなる場合もある。

「嘘」と「フィクション」は似たような意味も含むが、全く別モノです。人々の感動や共感は、実話か否かの問題や作品の良し悪しではないところで判断される場合もあるのです。

正しくモノを伝えること、それは信頼だと思います。もし、「一杯のかけそば」が実話としてではなく、単にいい物語だとして紹介されていたとしたら。それ程に話題にならなかったかもしれないが、読んだ人々が温かい気持ちのままで、多くの人に長く伝えられたかもしれないと思うのです。